株式会社ユニクエストが運営する「小さなお葬式」は、全国各地にある葬儀社とお客様をつなぐ仲介業者サービスです。一方、「ベルコ」は冠婚葬祭を主として互助会事業を行う大手企業。

両社とも全国的に有名な葬儀業者だけに、どちらが自分に合っているか迷われている人もいるのではないでしょうか。本記事では、利用者からの評判＆口コミを紹介しつつ、それぞれの特徴を解説。あなたにとってどちらのタイプが適しているか、ぜひ比較してみてください。

ベルコと小さなお葬式を比較

TPCマーケティングリサーチ株式会社の調査によると、「小さなお葬式」は5年連続で葬儀受注件数がNo.1と称されており、一方「ベルコ」は、冠婚葬祭業で国内最大手と言われています。両社とも実績が抜群で甲乙付け難いので、まずは基本情報を比較してみましょう。

基本情報

ベルコは、創業して今年（2023年）で54年目を迎えるベテラン葬儀会社。これまでの実績を礎に葬儀の全てを自社で執り行っています。一方、スタートして14年目の小さなお葬式は、実績数・提携式場数ともに老舗業者に決して劣らないものの、お葬式を執り行うのは「小さなお葬式」ではなく提携する葬儀社になります。

両社の大きな特徴の違いは料金スタイルです。ベルコは、冠婚葬祭の積み立てを行う互助会（ごじょかい）を採用。ベルコの互助会会員は、冠婚葬祭のほかホテル、コスチュームサロンなど各種施設で特典やサービスが受けられます。一方、小さなお葬式は、葬儀に特化した格安の定額プランが主軸です。

家族葬の費用

上記、ベルコの家族葬の費用は、大阪市の会館「ユアホール住之江浜口」を利用した場合の金額です。花・棺・寝台車などは一番安いプランで見積もっています。祭壇花・ドライアイスはありません。

一方、小さなお葬式の家族葬費用は定額プランで統一されています。棺や寝台車など最低限度のオプション以外にも幅2mの生花祭壇が2段・ドライアイスが4日分付いています。

ベルコと小さなお葬式で向く人・向かない人

互助会事業に重きを置く「ベルコ」と、格安定額プランが人気の「小さなお葬式」。それぞれ特徴が異なりますので、あなたはどちらが適しているか確認してみましょう。

ベルコに向いている人

• 家族の結婚式・葬儀・法事などまとめてベルコで行いたい
• 運営歴と実績ある大手会社で葬儀を行いたい

ベルコは50年以上の歴史をもつ老舗葬儀社。大手の運用歴と実績数で安心してサポートしてほしいという人や、本人と同様に家族も特典サービスを受けつつ人生のセレモニー（冠婚葬祭）を丸ごとベルコの関連施設でお願いしたいという人におすすめです。

小さなお葬式に向いている人

• 安い費用を重視したい
• 分かりやすい料金プランの会社が良い

小さなお葬式では、統一された定額プランによって費用が明確です。10万円台からお葬式があげられるというコスパの良さが特徴ですから、無駄なものを省いたコンパクトな葬儀を望む人や安さを重視したい人には小さなお葬式が向いています。

ベルコはやばい？悪い評判＆口コミ

ベルコの評判を見てみると、「費用が高くてやばい」「互助会が使えずに最悪」といった残念な声も。酷評をコメントした遺族の想いを覗いてみましょう。

互助会の積立が使えなかった

ベルコで母がコツコツ葬儀費用を積立た

でも
父母の
家族葬には使えなかった

解約も名変も
相続扱い
手続き面倒

母は生前
ベルコで積立してるから
葬式代心配するなと言ってた
可笑しいやろ٩(๑`^´๑)۶

♯ベルコ

— Rin (@Rin0407) January 8, 2019

毎月、互助会の積み立てを継続してきたのに、いざ葬儀費用に使えないとは本末転倒も甚だしい内容です。投稿者は「家族葬」に使えなかったということですが、ベルコ互助会の契約エリアで家族葬を行う場合は会員割引が適用されます。

一般的に、互助会は高価なプランに用意されるもの。使えるプランが決まっているため選択の自由が利かず希望どおりの葬儀に使用できない場合もありますので、入会前に使用上の注意点を家族と共有しておきたかったといえる一件です。

また、互助会を契約した加入者自身が亡くなった場合、その家族が代理として解約手続きを行うことができますが、その際、除籍謄本や代理人の戸籍謄本などが必要となり手続きが面倒だと感じる人も多いようです。解約等については、ベルコの契約約款（けいやくやっかん）に詳細が記載されています。

担当者の対応が悪かった

二度とベルコでは葬式挙げないでおこう。
担当の人がプライベートのこと根掘り葉掘り聞いてきて失礼極まりなかった。仕事をしなさい。

— あああ (@narinikawatte) June 15, 2021

ベルコの担当者としては、故人の生前のことを熟知して故人らしいお葬式を提供したい！と意気込んでいたのかもしれんせんが、遺族にとっては興味本位で聞かれていると思い不快に感じたのでしょう。

人によっては答えたくない内容もあるでしょうから、お客様の表情を確認しつつ心情を察しできるようなマナーのある担当者を選びたいものです。もし根掘り葉掘り聞かれて不快だと感じる場合は、きちんと意思表示をすることも大切です。

パンフレットより費用が高かった

病院で母親が亡くなり病院で葬儀屋のパンフで家族葬30数万とあり依頼。遺体を葬儀場に搬入後係と打ち合わせ。基本金額では何も出来ず結果オプションを受けざるを得ずパンフレットの数倍の結果に。詐欺にあった気分だが故人への思いもありクレイムすることなく実施。かかるやり方が何故消費者センターで問題にならぬか疑問。

引用：みん評

投稿者のように「〇万円台で葬儀ができる」というパンフレットやチラシの情報を鵜吞みにしてはいけません。ベルコのサイト上ではお見積もりシミュレーションができるものの、参列者の人数を考慮した葬儀を行うためには必ずオプションが必要になり、予定していた金額を余裕で超過します。

また、互助会会員であれば葬儀費用がお得になりますが、非会員の場合はかなりの痛手となります。特に自分や家族が互助会メンバーでなければ、複数業者と無料相談や見積もりを依頼して内容を比較しながら決めることをおすすめします。

ベルコの良い評判＆口コミ

ベルコスタッフの対応について高評価コメントが複数あります。どんな点が喜悦の声に結び付いたのか、それぞれ確認していきましょう。

スタッフの対応は良かった

スタッフの対応が素晴らしく、親身になって対応してくれたのが良かったです。不慣れで何をどうしたらいいのか分からず不安でしたが、色々な助言を頂いたので葬儀自体には満足しています。家族に寄り添う対応もポイントが高いと感じました。ただし、費用が割高で想像していたよりも高額になってしまったのが不満です。

引用：みん評

費用の面はさておき、スタッフが親身になってくれたことに満足したというコメントです。お葬式はスタッフの対応で良し悪しが決まるといっても過言ではありません。

身内を亡くし憔悴しきった遺族は、スタッフの親身なアドバイスによって不安な気持ちも払拭されたことでしょう。ベルコのように遺族の気持ちに寄り添ってくれる葬儀社を選びましょう。

手際も良く配慮があった

葬式の準備をする際には、何もわからない私をサポートしてくれ、安心して任せることができました。さすが大手と言えるぐらい手際が良く、こちらが気付かないことにまで配慮をしてくれたのが印象に残っています。費用に関しての説明も丁寧にしてくれましたし、また急を要したことに対してもすぐに対応してもらえて助かりました。

引用：みん評

葬儀社の手際の良さがお客様の満足度アップに繋がっていることが伺えます。葬儀の施行はスタッフのチームプレイが前提。そのプロ集団によってお客様が気が付かないような些細なことも配慮してくれるのがベルコの魅力であることが伝わります。

顧客から葬儀の依頼を受けてから葬儀当日の準備、葬儀終了後の片付けに至るまで配慮を欠かさないベルコのように、丁寧さと柔軟性を兼ね備えた葬儀社を選びたいものです。

心温まる見送りができた

義祖母の葬儀の際に利用させていただきました。故人が生前好きだった絵画作品を祭壇の周りに展示場のように飾っていただいたり、スタッフの方々からの心遣いが伝わり、とても心温まる葬儀で故人を見送ることが出来ました。

引用：みん評

スタッフの心遣いが、参列者の気持ちを温かくしてくれることを示唆するコメントです。上記の葬儀では、故人の趣味（絵画）を用いた演出に満足されている様子から、葬儀選びのポイントとして「家族の話をしっかり聴いてくれるか」という事前ヒアリングの大切さも伝わります。

遺族の要望や希望も聴かず一方的に説明ばかりする葬儀社はNG。葬儀社を選ぶ際、フリーダイヤルや無料相談を利用してスタッフの対応を事前に知ることも大切です。

ベルコで葬儀をあげるメリット

ベルコは、詳細な「お見積もりシミュレーション」と互助会システムが大きな特徴です。その他、国内最大手と言われるだけのメリットも複数ありますから、それぞれチェックしておきましょう。

事前に細かい見積もりをシミュレーションできる

ベルコの公式サイトでは、葬儀費用にかかる事前見積もりができます。

ベルコは、地域によってサービス内容や料金が異なります。小さなお葬式のように全国で統一された料金プランがあるわけではありませんので、あらかいじめ合計費用を確認しておくと安心です。

特に、金銭面でのトラブルになりがちなオプションについても細かく分かれていますので、家族や親戚と相談しながら決めるのが良いでしょう。

全国に葬儀場を展開している

ベルコでは、全国にある1600ヶ所の葬儀場を利用できます。以下にある営業所（支社）でも葬儀場の相談が可能です。

サポートが充実している

「すぐにご遺体を病院・介護施設から出さなければならない」という場合でも、ベルコに相談すれば指定の場所まで搬送してくれたり、死亡診断書などの諸手続きに関する相談も受け付けてくれるなど充実したサポートが魅力。

疑問・相談は、下記フリーダイヤルにて24時間365日体制で受付中です。

互助会の加入で費用が軽減できる

ベルコの互助会会員になると、お葬式のほかにも結婚式・成人式・法事でサービスを受けられ費用が安く抑えられます。様々なプランが用意されており、同じ地域の他葬儀場と比べても30～50%も安く利用できるのが互助会の最大のメリット。

ただし、互助会は「転ばぬ先の杖」として備えられるものの、積み立てに頼り切るのは禁物。オプション追加によって葬儀費用はいくらでも高額になりますので、「追加料金を払ってでも希望する葬儀を行いたい！」というくらいの心構えは多少なりとも必要です。

ベルコで葬儀をあげるデメリット

金銭面と互助会サービスに関しては、デメリットに感じる人もいます。葬儀社を選ぶ際に何を重視するべきか、これを機に自分軸を見直してみましょう。

小さなお葬式より費用が高い

ベルコは葬儀業界の中でもトップクラスの実績を誇る会社ですが、「費用が高い」という利用者の声が後を絶ちません。

もちろんベルコの互助会会員は一般よりお得ですが、そもそも価格設定が小さなお葬式より高いことを知っておきましょう。例えば「家族葬」プランでは、小さなお葬式と比較してベルコは30万円以上も高くなっていますから、費用と内容の事前チェックは必須です。

互助会に加入しないとメリットを受けられない

ベルコの互助会は、会員になっておくことで冠婚葬祭をはじめ各種施設で特典が受けられる優待サービスです。

ベルコの葬儀場は非会員の人でも利用できるものの、会員と非会員とでは費用面で大きな差が生じます。互助会の未加入・退会後では様々な恩恵が受けられませんので注意してください。

ベルコで家族葬を上げる流れ

ベルコでお葬式をあげる流れをざっくりイメージしてみましょう。もしもの際には想像以上に動揺してしまうものですが、一連の流れを少し頭に入れておくことでパニックを回避できるかもしれません。

ベルコの葬儀でよくある質問

ベルコでは、金銭面に関する質問が多く寄せられています。突然の不幸による出費で苦しまないようしっかり確認しておきましょう。

ベルコで葬儀の支払いは何が使える？

葬儀費用の支払いは、互助会の加入に関係なく下記の方法に対応しています。

• 現金
• クレジットカード
• 分割払い

もし突然の葬儀で十分なお金が用意できない場合は、保険金が支払われるまで1～3ヶ月ほど待ってもらえる場合もありますので、困った時はベルコ窓口（フリーダイヤル）に気軽に相談してみましょう。

ベルコの葬儀費用は高い？

テレビCMの影響もあり実績もあるベルコですが、「互助会は詐欺」「葬儀費用が高すぎる」などの声も多くありますので、費用面で失敗したくない人は必ず見積りを取りましょう。

ベルコの葬儀プランは、参列者がほとんどいない家族葬から100人以上の一般葬まで様々なお葬式に対応しています。ベルコ「葬儀費用お見積もりシミュレーション」では見積もり金額が簡単に分かりますので、ぜひ活用してみてください。

ベルコの会社概要

ここでは、冠婚葬祭のベテラン業者として年間4万件の葬儀を執り行っているベルコの会社概要や対応宗派について見ていきます。長年の経験から多様なニーズに対応してくれることでしょう。

対応宗派

ベルコのお葬式では、全ての宗教・宗派に対応しています。

• キリスト教
• 神道
• 友人葬
• 無宗教

その他、希望する宗教での葬儀があれば遠慮なく相談してみましょう。

対応葬儀形式

対応葬儀形式（火葬式、一日葬など）については、公式サイトに記載がありませんでした。葬儀の規模やオプションについては見積もりシミュレーションを活用したり、フリーダイヤルで希望する形式を直接相談してみてください。

基本情報

ベルコは1969年に創業した冠婚葬祭業の最大手。互助会方式をとっており、各地域にある子会社を通じて葬儀・結婚式の活動を行っています。以下、主な事業内容。

• 冠婚葬祭互助会
• 一般貨物運送事業
• 一般貸切旅客自動車運送事業
• 一般乗用旅客自動車運送事業
• 第2種旅行業（ホテル業）
• 冠婚葬祭サービス業全般
  など

ベルコと小さなお葬式は費用が大きく異なる

小さなお葬式とベルコは両社とも葬儀事業を手がける大手業者ですが、葬儀費用には大きな差があります。

ベルコは費用が高いことで知られているものの、スタッフの対応の良さに定評があります。一方、費用が安い小さなお葬式は、提携する葬儀社によって対応に差があるため事前にメリット・デメリットを理解しておくことが大切です。

「備えあれば憂いなし」の互助会システムを採用するベルコにするか、「全国一律の定額プラン」を提供する小さなお葬式にするか、悔いの残らない最期の儀式のために事前に家族と話し合っておきましょう。