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棺に入れる手紙の例文と書き方|大切な想いを伝えるためのマナーと感動の文例集

淡いピンクのユリとカーネーションの花束
弔辞・弔電・挨拶・連絡

大切な人を送り出すとき、最後に心からの想いを伝えられる「棺に入れる手紙」に言葉を選ぶのは、とても難しいものです。

「何を書けばいいのか」「どんな便箋がふさわしいのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。

この記事では、「棺に入れる手紙の例文」を中心に、書く際のポイントや注意点、さらにはマナーや同封できるものについても分かりやすく解説します。

大切な手紙を通じて、あたたかい気持ちがきちんと伝わるよう、参考になるヒントを多数ご紹介しますので、ぜひご一読ください。

棺に入れる手紙の書き方と内容の例文

白い菊とかすみ草の花束に緑の葉が添えられたフラワーアレンジメント

大切な人に最後の思いを伝える手段の一つが、棺に入れる手紙です。

直接言えなかった感謝の気持ちや思い出を手紙に綴ることで、心の整理や故人とのお別れが少し穏やかになります。

手紙を書くときには形式よりも気持ちを大切にしましょう。

手紙を書く際の注意点

棺に入れる手紙は、必ず燃えやすい素材の紙を使いましょう。

火葬時に問題が生じないよう、ホチキスやクリップの金属、シールなどの付属品は取り除いてください。

封筒に入れる場合も、できるだけシンプルなものが適しています。

また、手紙の内容は誰が読んでも不快に感じないよう、温かい言葉を心がけましょう。

便箋や封筒の選び方

便箋や封筒は、無地や落ち着いたデザインがおすすめです。

華美な装飾や金属が含まれる加工は避けてください。

できるだけ薄手の紙や文房具を選びましょう。

アイテム おすすめ度 注意点
無地の便箋 高い 燃えやすい素材か確認
シンプルな封筒 高い 金属部品・装飾なし
厚手の紙 低い 燃えにくいため避ける

手紙に書く内容を考えるポイント

手紙には自分らしい言葉で想いを綴ることが何より大切です。

故人との思い出や感謝の気持ち、伝えたかった励ましの言葉などを書きましょう。

  • 「ありがとう」「お疲れさまでした」などの感謝やいたわり
  • 心温まるエピソードや印象深い思い出
  • 自分のこれからの決意や約束事
  • 重くなりすぎないよう、前向きな言葉も添える

下記に例文を紹介します。

「お父さん、今まで育ててくれて本当にありがとう。たくさんの思い出が心に残っています。どうか天国で安らかに過ごしてください。」

「おばあちゃん、大好きです。料理を教えてくれた日々や、優しく話しかけてくれた声が今も忘れられません。またどこかで再会できる日まで、見守っていてください。」

手紙に同封できる写真の選び方

手紙と一緒に家族写真や思い出のスナップを同封するのもおすすめです。

ただし、写真も燃えやすい普通紙タイプを使うようにしてください。

下記のような選び方が安心です。

  • みんなが笑顔の写真
  • 故人との二人だけの思い出写真
  • 人生の節目を感じられる写真(七五三、入学式など)

飾り付けやアルバムに入れたままではなく、一枚のまま同封するのが安全です。

避けるべき言葉や素材について

弔いの手紙には、繰り返しや縁起の悪い言葉は避けるのがマナーです。

特に注意したい言葉や素材を下記にまとめました。

避けるべき言葉 理由
「また」「再び」「重ね重ね」 不幸が重なることを連想させるため
「四」「九」などの数字 死や苦しみを連想させるため

素材面では、金属・プラスチック・ガラス・厚紙・大量のインクを含む紙など、燃えにくいものは避けてください。

全体的に、火葬場のルールに従いシンプルな素材で手紙をまとめることが大切です。

棺に入れる手紙の例文集

白と黄色の花が咲くユリとトルコキキョウのアレンジメント

大切な方を見送る時、最後のお別れの想いを綴った手紙は一生の宝物となります。

ここでは、祖父母や親への感謝の気持ち、友人との思い出を込めて棺に入れる手紙の例文をご紹介します。

手紙を書く際の参考にしてください。

祖父母への手紙の例文

おじいちゃん、おばあちゃんへ。

これまでたくさんの思い出を本当にありがとう。

小さい頃、よく一緒に公園に連れて行ってくれたことを今もよく覚えています。

優しい笑顔で、私の話をいつも聞いてくれましたね。

おじいちゃん、おばあちゃんのおかげで、楽しくて温かい時間を過ごすことができました。

これからもずっと、心の中で見守っていてください。

本当にありがとう。

  • 感謝の気持ちを書く
  • 楽しかった思い出を綴る
  • これからも見守っていてほしいと願いを書く

親への感謝の手紙の例文

お父さん、お母さんへ。

今までたくさんの愛情をありがとう。

仕事で忙しい中でも、私のことを一番に考えてくれたこと、いつも感謝しています。

たくさん迷惑をかけたけど、どんな時も味方でいてくれたこと、本当にうれしかったです。

これからは少しずつ親孝行できるように頑張ります。

どうか安らかに休んでください。

手紙に込める内容 ポイント
感謝の気持ち 普段伝えられなかった思いを書こう
思い出話 特別なエピソードに触れると温かい手紙になる
これからの決意 前向きな言葉で締めくくる

友人への思い出を綴った手紙の例文

親愛なる〇〇へ。

突然のお別れが信じられません。

一緒に笑い合った日々、真夜中まで語り合った時間、全部が私の宝物です。

悩んでいたとき、いつも励ましてくれた君には感謝の言葉しかありません。

もう会えないのは寂しいけれど、これからもずっと私の心の支えです。

またいつか、別の場所で再会できることを願っています。

ありがとう。

棺に入れる手紙のマナーとタイミング

白とピンクのアルストロメリアと菊の花束

棺に手紙を入れることは、故人への思いを伝える大切な手段の一つです。

この場面では、手紙を書く人の気持ちを大事にしながらも、マナーや作法を守ることが求められます。

適切なタイミングや、副葬品との関係性にも気を配りましょう。

手紙を入れる際の基本マナー

棺に入れる手紙を書く際には、いくつかの基本的なマナーを守ることが大切です。

  • 使用する紙やペンは、なるべくシンプルで落ち着いたデザインを選びましょう。
  • 手紙の内容には、故人との思い出や感謝の言葉を中心に、自分の思いを素直に綴ります。
  • 日本の伝統では、不祝儀を想起させる「忌み言葉」を避けるのが一般的です。
  • 筆記用具は万年筆やボールペンが適していますが、鉛筆やカラフルな色ペンは避けると安心です。
  • 手紙は封筒に入れずに、そのまま渡すことが推奨されています。

火葬場の決まりによっては、紙以外の素材や厚い便箋は避けた方が良い場合もあります。

家族や葬儀社と事前に確認して不都合がないかを確認しましょう。

手紙を棺に入れるのに最適なタイミング

手紙を棺に入れるタイミングには決まりがあるわけではありませんが、一般的な流れがあります。

タイミング 主な場面
納棺の儀 納棺師や家族による遺体のお清めや棺への納棺の際
通夜直前 通夜や葬儀の前に家族でお別れの品を入れるとき
出棺前 火葬場へ向かう直前のお別れの時間

多くの場合は、納棺の儀や出棺前の最後の別れの時間が選ばれることが多いです。

実際の葬儀形式や宗派・地域によっても異なるため、不安なときは担当の葬儀社に確認するのがおすすめです。

葬儀における副葬品との関係

棺に手紙を入れるときは、そのほかに入れる副葬品との関係にも配慮しましょう。

副葬品とは、故人が生前愛用した品や好きだったものを指し、手紙もその一つと考えられています。

ただし、火葬の際の安全性や法律のルールにより、入れてよい物・入れてはいけない物があります。

  1. 紙類…手紙や折り紙、思い出の写真などは多くの場合入れて問題ありません。
  2. 金属、ガラス、プラスチック…火葬時に溶け残ってしまうため、入れられないことが多いです。
  3. 大きなぬいぐるみや衣服類…火葬場によっては断られることがあります。
  4. 食品類…腐敗やにおいの原因となるため、避けた方が良いとされています。

このように、副葬品の一つとして手紙を選ぶ場合でも、ほかの副葬品とのバランスや、火葬場・葬儀社の指示に従うことが大切です。

棺に入れる手紙と共に考える副葬品の選び方

ピンクと黄緑のふんわりとした菊の花が美しく並ぶ花瓶のアレンジメント

大切な方を見送る際、棺の中に手紙を添えることは、最期の想いや感謝の気持ちを伝える大切な機会です。

また、手紙と一緒に副葬品を選ぶことで、故人の思い出やその人らしさを表現することもできます。

ただし、火葬や法律上の観点から、副葬品には入れられるものと避けたいものがあるため注意が必要です。

それぞれの特徴や選び方を知って、大切な別れの時間をより心豊かに過ごしましょう。

手紙と一緒に入れてよいもの

故人の人生や思い出に寄り添うような副葬品は、手紙とともに棺に入れることで、ご遺族の気持ちも伝わりやすくなります。

火葬の際に問題が生じない素材やサイズの副葬品がおすすめです。

  • 写真(焼けやすい紙製のものや小さくカットしたもの)
  • 折り紙やお守り
  • 思い出のハンカチやタオル(小さい布製品)
  • 簡単な手芸品や絵
  • ご遺族からの手紙や寄せ書き

副葬品の選び方としては、思い出深い品であり、かつ紙や布など燃えやすい素材であることが大切です。

写真や手紙は、複数枚まとめずに1枚ずつなど最小限に抑えると、火葬場のルールにも適合しやすくなります。

手紙と一緒に避けるべきもの

副葬品の中には、火葬の際に危険やトラブルの元になるものがあります。

また、一部の品は法律で禁止されている場合もありますので、注意しましょう。

避けるべき副葬品 理由
金属製品(アクセサリー・眼鏡・時計など) 高温でも溶けず、火葬炉の故障原因となることがある
ガラス・陶器・プラスチック 燃えきらない、もしくは有害なガスが発生する可能性がある
生花の茎が硬いもの、大きいぬいぐるみ 完全に燃え切らずトラブルのもととなる
食べ物や飲み物 衛生面や火葬炉への影響が懸念される
多量の紙類・厚みのある本 火葬時のトラブル防止のため、最小限にとどめる必要がある

愛着のある品でも、棺に入れることによって火葬場に迷惑がかかったり、故人様のご供養が滞ることは避けたいものです。

わからないことがあれば、必ず葬儀社や火葬場に相談して安全な範囲で選びましょう。

棺に入れる手紙の例文と注意点について

白と黄色の花が咲くユリとトルコキキョウのアレンジメント

棺に入れる手紙は、故人への最後のお別れの気持ちを表す大切なものです。

これまで伝えきれなかった感謝の言葉や思い出、また心残りなどを素直な言葉で綴ることで、残されたご遺族にとっても心の区切りとなることがあります。

例文としては、「今まで本当にありがとう」「ずっと忘れません」「天国でも元気でいてください」など、率直な感謝や励ましの言葉がよく選ばれます。

また、家族ならではのエピソードや季節の思い出を書き添えることで、より一層心のこもった手紙になります。

手紙を棺に入れる際の注意点としては、市町村によっては入れられるものに制限がある場合があります。

金属やプラスチック、写真、電子機器など燃えにくいものや有害な物質を含むものは避けることがマナーです。

使用する紙や筆記具も、基本的には普通の便箋とペンで問題ありませんが、不安な場合は葬儀社に相談すると確実です。

大切なのは、故人への感謝や思い出を無理のない範囲で、いつもの自分の言葉で手紙に綴ることです。

形式にとらわれすぎず、心を込めて、故人との最後のお別れの時間を大切にしましょう。