葬儀で手作りするメモリアルボードの作り方|写真選びから展示までテンプレート付きで簡単に

喪服を着た男性が故人の遺影を持ち神聖な雰囲気の寺院の前に立っている
葬儀の基礎知識

大切な人を見送るとき、言葉だけでは伝えきれない想いを形にしたいと感じる方は少なくありません。

既製品では温かみが足りない、予算や時間が限られている、素材やレイアウトで迷う――そんな悩みを抱える方に向けた内容です。

この記事では材料選びから写真の選定、レイアウト設計、会場での展示方法、仕上げと保管まで、実践的な手順と注意点をわかりやすくお伝えします。

紙・布・木など素材別の作り方例やテンプレート、費用と所要時間の目安、心に残る仕上げのコツも掲載します。

まずは材料と道具の準備から、順を追って具体的な作り方を見ていきましょう。

葬儀で手作りするメモリアルボードの作り方

白い菊の花が供えられた祭壇の前に飾られている

故人をしのぶメモリアルボードは、手作りすることで心がこもった展示になります。

ここでは材料の選び方から仕上げまで、実践的な手順を分かりやすくご案内します。

材料準備

まずは使用する素材を揃えます。

写真プリント、芯材、接着剤、保護フィルムなどの基本アイテムを準備してください。

素材は会場の雰囲気や故人の好みに合わせて選ぶと、より意味のある仕上がりになります。

紙製や布製、木製それぞれに特徴がありますので、耐久性や搬入のしやすさも考慮します。

道具準備

作業をスムーズに進めるため、必要な道具を事前にそろえます。

道具 用途
はさみ 写真カット
カッター 細部カット
両面テープ 固定
定規 測定
スプレーのり 広面接着

テーブルにある道具は、扱いに慣れていない場合は練習用に余分を用意すると安心です。

また、作業台の保護シートやウェットティッシュもあると便利です。

写真選定

どの写真を中心にするかがボードの印象を決めます。

解像度が高く、顔がはっきり写っているものを優先してください。

白黒写真とカラー写真を混在させる場合は、トーンを揃えると全体にまとまりが出ます。

思い出のシーンを時系列で並べるか、テーマ別にまとめるか、目的を先に決めると選びやすくなります。

写真が多いと雑多に見えますので、見せたい一枚を作るつもりで取捨選択します。

レイアウト設計

まずは紙にざっくりとした配置図を描いて、バランスを確認します。

中心に主役写真を置き、周辺に補助写真やメッセージを配置するのが一般的です。

余白を十分にとることで、落ち着いた印象になります。

ルールオブサードを意識すると、視線を自然に誘導できます。

文字の大きさや行間も試作し、遠目でも読みやすいことを優先してください。

装飾選定

  • 花リース
  • リボン
  • レース布
  • ドライフラワー
  • アクセントピン

装飾は控えめにすることで、写真やメッセージが映えます。

色は会場の飾りや祭壇と調和するトーンを選ぶと統一感が出ます。

素材によっては接着方法が変わりますので、事前にテストを行ってください。

メッセージ作成

メッセージは短く、心のこもった言葉を選ぶと伝わりやすくなります。

故人の名前と生没年、簡単な一言を添えるのが一般的です。

フォントは読みやすさを優先し、装飾文字はアクセントとして控えめに使います。

複数のメッセージを入れる場合は優先順位を決め、重要な文を大きめに配置します。

手書きにするか印刷にするかは、作風と時間に合わせて判断してください。

仕上げと保管

全体のバランスを最終確認し、接着部分の浮きやゴミを取り除きます。

必要に応じてラミネートや透明フィルムで保護すると、搬送中の傷を防げます。

搬入前にはサイズと設置方法を会場に確認しておくと安心です。

保管は平置きで直射日光や高温多湿を避け、水濡れ対策を施してください。

裏面に取り扱いメモを貼っておくと、当日の設置がスムーズになります。

会場での展示方法

白木の祭壇と遺影が飾られた葬儀場

メモリアルボードは、内容を丁寧に伝えるために、展示方法にも心配りが必要です。

見やすさと式の流れを両立させる配置を心がけてください。

設置場所

まず、式場内のどこに置くかを決めます。

入口付近に置けば、参列者が受付の導線で自然に目をとめやすくなります。

一方で祭壇のそばに置くと、儀式中にも故人を偲ぶ一助になります。

  • 式場入口
  • 受付横
  • 祭壇近く
  • 会食スペース入り口

いずれの場合も、出入り口や避難経路をふさがない位置を選んでください。

床が不安定な場所を避け、風や人の動きで倒れない工夫が必要です。

照明

照明は写真や文字の見え方に直結します。

柔らかい暖色系の光が、落ち着いた印象を与えます。

照明種類 向く場面
間接照明 柔らかい雰囲気の演出
スポットライト 写真を強調したい場合
LEDパネル 均一な明るさを確保したい場合

光の向きや角度を調整して、写真への映り込みや反射を抑えてください。

特に光沢のある写真や額縁は、正面からの強い光で見えにくくなることがあります。

会場の照明だけで足りない場合は、小型のスポットライトや間接光を追加することを検討してください。

高さ設定

ボードの高さは、参列者の目線を意識して決めることが大切です。

座席に着く方が多い式なら、座った状態で中央が見える高さに調整してください。

一般的には、ボード中央が床から120〜140センチ程度に収まることが多いです。

立ち姿での閲覧が想定される場合は、やや高めの設定にします。

イーゼルやスタンドは高さ調整ができるものを使い、当日の微調整に備えてください。

小さなお子様や車いすの方を配慮するなら、視線の幅を広めに取ると親切です。

参列者導線

展示場所へ自然に誘導する導線設計を行ってください。

混雑を避けるために、複数の閲覧ポイントや予備のスペースを用意すると安心です。

矢印や案内板を設置し、立ち止まる位置の目安を示すだけで流れがスムーズになります。

また、スタッフが短く案内するだけで閲覧時間の偏りを防げます。

写真を長時間見入る方には、近くに立ち止まれるスペースを残しておく配慮も必要です。

最後に、安全面を最優先に、通路の確保や転倒防止の固定を忘れないでください。

デザイン実例とテンプレート集

喪服を着た男性が故人の遺影を持ち神聖な雰囲気の寺院の前に立っている

ここでは実際に使えるメモリアルボードのデザイン例と、すぐ使えるテンプレートのアイデアを紹介します。

写真中心、メッセージ中心、コラージュ型、シンプル額縁型の四つのスタイル別にポイントを解説します。

写真中心レイアウト

写真を主役に据えるレイアウトは、故人の表情や時間の経過を伝えやすく、会場での印象が強くなります。

中心に大きなワンショットを配置し、周囲に小さなスナップを並べると視線が自然に集まります。

背景は単色またはごく薄いグラデーションにして、写真の色味を引き立てると見栄えが良くなります。

余白を大胆にとると高級感が出ますが、写真のトリミングは顔が切れないように注意してください。

写真の縁に薄いシャドウやマットを付けると、額縁効果で一枚一枚が際立ちます。

印刷サイズはA2からA1が会場向きです。小さな集まりならA3でも十分に伝わります。

メッセージ中心レイアウト

言葉で思いを伝えたい場合は、一文一文の余白を大切にして、読みやすさを最優先にしてください。

メインメッセージは大きめのフォントで中央に配置し、フォントは明朝系かやわらかいゴシック系が相性良好です。

サブテキストとして生年月日や家族名、短いエピソードを小さめに並べると情報が整理されます。

フォントの組み合わせは二種類までに抑えて、色はモノトーン基調に差し色を一色にすると落ち着きます。

短い例文をいくつか用意しておくと選びやすくなります。

例文候補は「ありがとう いつも心にあります」や「安らかに眠れますように」など、用途に応じて調整してください。

コラージュ型レイアウト

コラージュ型は、複数の素材を組み合わせて故人の人柄や趣味を豊かに表現できます。

写真だけでなく、チケットや手紙のコピー、小さなイラストを混ぜると物語性が出ます。

  • 小サイズの写真複数
  • 手書きのメモやポストカード
  • 趣味のアイテム写真
  • ラベルや日付入りの切り抜き

配置はランダムに見えてもバランスが重要です。視線の流れを作ることを意識してください。

台紙にあらかじめ淡いグリッドを引いておくと、自然な並びを作りやすくなります。

接着は再剥離テープで一度仮止めしてから、最終的に固定すると位置修正が効きます。

シンプル額縁型

シンプル額縁型は控えめで上品な印象を与えたいときに最適です。

写真やメッセージをマットで囲み、細い額縁に収めるだけで洗練された展示になります。

色は白やアイボリーのマットと、黒かウッドの額縁で安定感を出すのが定番です。

屋内展示ならガラスなしのフレームも選べますが、長時間の保管を考えるなら保護材を使ってください。

特徴 おすすめ素材 サイズ目安
洗練された印象 厚手のコート紙 A3からA1
視認性が高い フォトマット紙 中サイズを中心
搬入が簡単 軽量フレーム 複数枚で分割

表の内容を参考に、会場の規模や搬入経路に合わせてサイズと素材を選んでください。

素材別の作り方と注意点

白い菊の花が供えられた祭壇の前に飾られている

メモリアルボードを素材ごとに作る際のポイントを分かりやすくまとめます。

用途や展示環境を考慮して、最適な素材を選んでください。

紙製ボード

紙製ボードは軽くて扱いやすく、制作時間を短縮できる利点があります。

印刷品質や紙厚によって見た目の印象が大きく変わりますので、事前にテスト印刷を行ってください。

耐水性が低いため、雨天や湿度の高い会場ではラミネート加工や保護フィルムの使用をおすすめします。

角の補強や裏面のパネル留めをしっかり行うと、展示中の破損を防げます。

紙の種類 特徴
コート紙 200kg 光沢あり 写真が映える
マット紙 180kg 落ち着いた風合い 反射が少ない
厚紙カード 安価で手軽 カットが容易

印刷はプロの印刷所に頼むと色味の安定性と耐久性が上がりますが、小ロットなら家庭用プリンターでも十分対応できます。

会場で立てかける場合は、裏面に段ボールやプラスチックボードで補強してください。

布製ボード

布製ボードは柔らかな印象を与え、写真や刺繍を組み合わせると温かみのある作品になります。

伸縮性のある素材や織り目の粗い布は、貼り付け時にしわが出やすいので注意が必要です。

  • 綿キャンバス布
  • ポリエステル布
  • 縫い合わせ仕様
  • アイロン接着テープ

布はアイロンやスチームで皺を伸ばしてから貼ると、完成度が高くなります。

布をフレームに張る方法は、裏からタッカーやホチキスで固定する基本方式が安定します。

洗濯表示や耐光性もチェックして、色落ちや色あせを防ぐ工夫を行ってください。

木製ボード

木製ボードは重厚感があり、長期保存にも向いた素材です。

合板やMDFを使用する場合は、切断面の処理やサンディングを丁寧に行ってください。

塗装やニスで仕上げると見た目が良くなり、耐水性も向上します。

重さがあるため、運搬と設置方法を事前に確認しておく必要があります。

ネジや金具での固定は強度がありますが、会場側の規定に従って使用するようにしてください。

角は面取りしておくと安全性が高まり、手触りも良くなります。

軽量発泡素材

発泡スチレンや発泡ウレタンなどの軽量発泡素材は、持ち運びやすさが最大の魅力です。

カッターで簡単に切断できるため、特殊な形状のボードを作る際に便利です。

表面に合成紙やシールを貼ると、印刷物の貼り付けが綺麗に仕上がります。

風に弱く、屋外展示や強い風のある会場では固定方法に工夫が必要です。

発泡素材は可燃性がある場合が多いので、火気厳禁の注意を掲示するか消防指導に従ってください。

取り付け用のハトメやベルトで補強すると、展示中のずれや落下を防げます。

費用と準備時間の目安

金属製の香炉と抹香皿が置かれた供養のための祭壇

メモリアルボードを手作りする際の費用と準備時間の目安を、素材別や作業工程ごとにわかりやすく解説します。

用途や仕上がりのこだわりによって、かかる時間と費用は大きく変わりますので、事前に計画を立てることをおすすめします。

材料費

材料費は選ぶ素材と装飾の種類で変わります。

紙製の厚紙やスチレンボードなら比較的安く、1000円から3000円程度で揃う場合が多いです。

布や木材を使う場合は、布地や塗料、木材の加工費が追加になり、3000円から1万円程度を見ておくと安心です。

写真用の印画紙やラミネート、フレームを付けるとさらに費用がかかりますが、見栄えが良くなります。

印刷費

写真の印刷は品質で価格差が出ますが、仕上がりが最も目に付く部分なので慎重に選んでください。

サイズ 目安価格(1枚)
A3 500〜1,000円
A2 1,500〜3,000円
B2 3,000〜6,000円

コンビニプリントやネットサービスは安価で手軽ですが、色味や階調がやや劣る場合があります。

写真屋さんやプロのプリントサービスを利用すると、色補正や高品質紙の選択が可能で、仕上がりに差が出ます。

制作時間

制作時間は経験や準備状況によって短くも長くもなりますが、余裕を持ったスケジュールが安心です。

  • 写真選定 30分〜2時間
  • レイアウト設計 1時間〜3時間
  • 印刷とカット 1時間〜半日
  • 装飾取り付け 30分〜2時間

初めて作る場合は、全工程で半日から1日を見積もると余裕があります。

会場や葬儀の日程に間に合わせるため、最終印刷は当日より数日前に終えておくと安心です。

外注費用

外注する場合の費用目安は、依頼先と作業範囲によって大きく変動します。

シンプルなプリントとカットだけを依頼すると、5,000円前後から対応可能なことが多いです。

デザインから装飾まで丸ごと依頼すると、2万円から5万円程度が一般的な相場になります。

急ぎ対応や複雑な加工を求める場合は、追加料金や納期調整が発生しますので、見積もりを事前に取りましょう。

葬儀で飾るメモリアルボードは、故人らしさを伝える最後の贈り物です。

写真や色合い、素材を通して人となりを表現することが大切です。

写真は鮮明さと表情を重視し、メッセージは短くても心に残る言葉を選ぶとよいでしょう。

シンプルなデザインは見やすさにつながります。

会場の照明や設置場所を考慮し、遠目からの見え方も確認しておくと安心です。

制作は時間に余裕を持ち、参列者が手に取りやすい工夫を加えると、より思い出深い展示になります。

最後に、家族や葬儀担当者と共有し、当日の流れに合わせて最終確認を行ってください。