大切な方の遺骨を安全かつ確実に送る際、「ゆうパックで送骨キットを使いたい」と考える方が増えています。
しかし、送骨の手続きや梱包、法律に関して疑問や不安を抱えている方も少なくありません。
この記事では、ゆうパックで送骨キットを利用する際の基本仕様や梱包方法、料金、法的注意点まで詳しく解説します。
安心して遺骨を送るために知っておきたい知識やポイントをわかりやすくまとめています。
初めて送骨キットを検討されている方にも役立つ内容ですので、ぜひ参考になさってください。
ゆうパックで送骨キットを使う方法

送骨キットは、火葬後のお骨を専門のキットに入れて郵送するためのサービスです。
近年、遠方に住む遺族のためや、お寺・納骨堂への送付を目的として利用されるケースが増えています。
ゆうパックは日本郵便が提供する宅配サービスであり、比較的安全かつ確実に送骨キットを届ける手段として多く選ばれています。
ここでは、送骨キットの基本仕様や送付方法、入手先、利用シーンやメリット・デメリットまで、ゆうパックで送骨キットを使用する際に知っておきたいポイントを紹介します。
送骨キットの基本仕様について
送骨キットは、火葬後のお骨を丁寧に梱包して配送する専用セットです。
キットの内容には、お骨壺を保護するための緩衝材や密封用のビニール袋、外箱などが含まれており、配送中の衝撃からお骨を守る構造になっています。
さらに、送り状や注意事項が記載されたシールも付属している場合が多いです。
内容物 | 役割 |
---|---|
緩衝材 | お骨壺を包み衝撃を和らげる |
密封ビニール袋 | 湿気や漏れを防ぐ |
外箱 | 郵送の際の外装・中身の保護 |
説明書・送り状類 | 記入・発送方法の案内 |
各キットの仕様は販売元によって微妙に異なる場合があるため、サイズや対応壺の容量など、購入時に必ず確認しましょう。
ゆうパックでの送骨キットの取り扱い
ゆうパックでは、送骨キットを利用してお骨を発送することが可能です。
ただし、郵送できる範囲や手続きに一部制限が設けられている場合があるため、事前の確認が必要です。
発送時には以下の手順を踏むことが一般的です。
- 火葬後のお骨をキット付属の密封袋と緩衝材で安全に包む
- 外箱にしっかりと梱包し、動かないように調整する
- 郵便局窓口で「遺骨である」旨を伝えた上で発送手続きを行う
- 必要に応じて身分証明書を提示し、送り状に正確な住所を記載する
- 受付後、控えを受け取り到着まで追跡・管理する
送骨の場合、相手先が受け取り可能かどうかの確認も忘れずに行いましょう。
送骨キットの入手方法と購入先
送骨キットはインターネット通販や葬儀社、仏具店などで購入できます。
オンラインショップでは24時間いつでも注文できるため、急ぎの場合にも対応しやすいのが特徴です。
主な購入先は以下のようなところがあります。
- Amazon・楽天市場などの大手通販サイト
- 専門の送骨サービス会社の公式サイト
- 一部の葬儀社や寺院の窓口
- 仏壇・仏具の専門店
価格や内容物は販売店ごとに異なるため、口コミやレビュー、各社の比較情報を参考に自分に合ったキットを選びましょう。
送骨キットが必要な状況とは
送骨キットは、さまざまな理由でお骨を遠方へ送付する必要がある場合に利用されます。
例えば、実家と現住所が離れている場合に納骨堂や寺院へ郵送する、供養や分骨のために複数の家族へ分配する、お墓が遠方にある場合の納骨などに活躍します。
また、急な転居や法事への出席が難しい場合にも送骨キットを利用してお骨を安全に届けることができます。
送骨キットのメリットとデメリット
送骨キットのメリットは、安全性と利便性の高さ、お骨を専門キットで確実に配送できる点にあります。
ゆうパックを利用することで全国各地の送り先に対応し、配送状況も追跡できる安心感があります。
一方、デメリットは梱包作業に手間がかかること、送料やキット代が発生すること、発送に際して郵便局での手続きが必要なことなどです。
また、場合によっては送り先が受け取りに同意していない場合や、地域によって受け付けられない場合もあるため注意が必要です。
ゆうパックで送骨キットを利用する際の梱包方法

ゆうパックで送骨キットを利用する際には、大切なご遺骨を安全に届けるための梱包がとても重要です。
専用の送骨キットを活用することで、骨壺をしっかり守りながら配送できます。
梱包の手順、緩衝材の使い方、郵便局での注意点を確認し、安全に手続きを進めましょう。
骨壺の安全な梱包ステップ
送骨キットに付属している梱包材を活用することで、骨壺をしっかりと保護することができます。
次の手順で梱包を進めましょう。
- 骨壺の蓋がしっかり閉まっているか確認する。
- 蓋が外れないようテープなどで仮止めする。
- 骨壺全体を気泡緩衝材(プチプチ)で丁寧に包む。
- キットに付属のクッション素材で、骨壺が箱の中心にくるように配置する。
- 箱に隙間ができないよう追加の緩衝材を詰める。
- 箱を丁寧に閉じ、ガムテープで確実に封をする。
製品ごとにキット内容が異なる場合があるため、説明書をよく読んで正しく梱包しましょう。
緩衝材の効果的な使用法
緩衝材は配送中の衝撃から骨壺を守るうえで欠かせません。
各種緩衝材の特徴を理解し、適切に使い分けましょう。
緩衝材の種類 | 特徴と使い方 |
---|---|
気泡緩衝材(プチプチ) | 骨壺の表面を隙間なく覆って傷や割れを防ぎます |
発泡スチロールシート | 箱の内側や底、上部に敷いて衝撃吸収に役立ちます |
新聞紙・タオル | 隙間を埋めて動きを抑えるのに最適です |
緩衝材は、骨壺が箱の中で動かないようにしっかり詰めることがポイントです。
特に骨壺の縁や蓋の部分は割れやすいので念入りに覆いましょう。
郵便局での受付時に注意すること
梱包が完了した後は、郵便局での受付時にも注意が必要です。
- ラベルに正確な宛先と差出人情報を記入する
- 中身について尋ねられた際は「骨壺・ご遺骨」と正直に伝える
- 取扱注意やわれものシールを貼るか確認する
- 発送伝票の控えは必ず保管する
- 追跡番号で配送状況を確認する
ゆうパックでの送骨は、破損や紛失を防ぐためにしっかり手続きをしましょう。
トラブル防止のため、受付時の説明や指示にも従うことが大切です。
ゆうパックでの送骨キット利用時の料金について

ゆうパックを利用して送骨キットを送る場合、料金の仕組みやポイントを事前に知っておくことで安心して手続きを進めることができます。
送骨キットの発送は通常の荷物とは異なる点もあるため、詳細な料金や注意点を理解しておくことが大切です。
料金を決める要素とは
ゆうパックで送骨キットを送る際の料金は、いくつかの要素によって決まります。
主に次のポイントが重視されます。
- 梱包サイズ(縦・横・高さの合計)
- 荷物の重さ
- 発送元と発送先の地域
- オプションサービスの利用有無(例:保証や着払い)
同じ送骨キットでも、購入したサービスやオプション追加により料金が変動します。
送骨キットの多くは「最小限のサイズ」で設計されているため、ご家庭で梱包する場合はサイズ管理に注意が必要です。
お得な料金プランの活用法
ゆうパックを使って送骨キットを発送する際、お得に利用できるプランやサービスもいくつかあります。
お得なサービス | 内容 |
---|---|
持ち込み割引 | 郵便局や指定コンビニに自分で持ち込むと、1件につき120円割引 |
同一あて先割引 | 過去1年以内に同じ送り先に送った控えを提示すると、60円割引 |
複数個割引 | 同時に2個以上まとめて送ると、1個につき60円割引 |
これらの割引をうまく組み合わせることで、送骨キットの送料を抑えることができます。
発送前に郵便局や公式サイトで最新の料金情報や適用条件を調べておくと、より安心です。
送骨キットを利用する際の法律と注意点

ゆうパックの送骨キットを使って遺骨を郵送する際は、法的な取り扱いと安全性、さらにはマナーについて十分な配慮が必要です。
事前に必要な許可やルールを確認しておかなければ、思わぬトラブルにつながることもあります。
安心・円滑に遺骨を送るため、基本的な注意点を把握しておきましょう。
遺骨郵送の法的な側面
日本国内では、遺骨は法律上「遺体の一部」と見なされるため、宅配・郵便での取り扱いは制限されています。
ただし、ゆうパックでは、きちんと火葬された後の焼骨(遺骨)は「骨壷に納められた状態」であれば、一部例外として一般貨物扱いとして送付することが可能です。
この点については、日本郵便の公式サイトや窓口で最新の情報を必ずご確認ください。
遺骨配達に関する法律のポイントは以下の通りです。
- 遺骨は公共の安全・衛生の観点から厳密に管理される対象である
- 未火葬の遺体や分骨証明のない遺骨の郵送は禁止されている
- 宛先や内容物の虚偽申告は処罰対象になる可能性がある
送付時は必ず分骨証明書や火葬許可証のコピーを同梱し、正規の手順に従いましょう。
海外への郵送時の注意点
海外に遺骨を送る場合、日本国内の法律だけでなく、送り先の国の法規制や通関手続きにも配慮が必要です。
国によっては遺骨の持ち込みや郵送に厳しい制限もあるため、事前に大使館や現地の行政当局へ確認をしましょう。
送り先の国 | 許可要件 | 必要な書類 |
---|---|---|
アメリカ | 事前申請必要 | 火葬証明・死亡証明書・分骨証明書 |
台湾 | 事前連絡必要 | 火葬証明・分骨証明書 |
シンガポール | 都度確認必要 | 現地法に従う |
また、国際郵便や航空便を利用するときは梱包時に漏れや破損がないか、追加のラベルが必要かなども一つ一つ確認することが大切です。
送骨に必要な許可証について
遺骨を送付する際は、法的根拠となる複数の許可証や証明書が必要です。
これらの書類が揃っていないと、配送を断られたり、ご遺骨が遺失物として扱われる場合があります。
必要な許可証の代表例をまとめました。
- 火葬許可証または火葬証明書:どこで、誰の遺骨か証明するもの
- 分骨証明書:分骨の場合、自治体や寺院から発行される証明書
- 受取人の身分証明書:受取り側で必要になる場合がある
これらは、必ず原本のコピーを同封することが望ましいです。
また、郵送前には配送業者や自治体に問い合わせて、必要な書類や細かなルールを確認しておきましょう。
適切な許可証を準備して安心・安全に送骨手続きを進めることが大切です。
ゆうパックを利用した送骨キットのまとめ

ここまで送骨キットの特徴や手順についてご紹介してきました。
ゆうパックを利用した送骨キットは、ご遺骨を安全かつ確実に届けたい方に適したサービスです。
梱包から発送まで準備がシンプルで、家にいながら手続きを進められる点も魅力です。
また、全国対応なので遠方のご親族からも選ばれやすい方法と言えるでしょう。
大切なご遺骨を丁寧に送りたいと考える方は、各サービスの詳細を比較しながら自分たちに合った送骨キットを選ぶことが大切です。
安心できる供養のかたちを実現するための選択肢のひとつとして、ゆうパックを利用した送骨キットを検討してみてはいかがでしょうか。